亡骸は大地に、御霊は天に、思い出は遺族の心の中に山と海への散骨のご案内です。


故人の遺志と遺族の意思を尊重した散骨は、もっとも生物の理にかない、宗教や宗派にとらわれず、
遺族に負担をかけない完全供養の葬法です。東京都の調査では、2002年自分の散骨を希望する人が
25%になりました。
1998年の同じ調査で15%でしたので、大きな意識の変化が分ります。
なお、葬儀を家族だけでやって欲しい人に限ると50%が散骨を希望しています。


海洋散骨(船からの散骨)

東京湾「風の塔」葬

   

東京湾の真ん中、アクアラインの「風の塔」が墓標になります。または、ディズニーランド沖での散骨も人気が高いです。
出港は大江戸線・勝どき駅から徒歩8分の場所です。

船型 乗船 料金(円) 時間
小型船 20フィート 委託散骨 59,400 受託後7日以内(悪天候時は過ぎることもあります。)
中型船 36フィート 10名まで 162,000  
大型船 58フィート 60名まで 432,000  

2体以上の同時散骨は1体ごとに32,400円(消費税込)アップします。

大型船の場合、船内での会食もお受けいたします。

その他、ご希望の場所と人数、セレモニーなどご相談に応じます。

横浜・相模湾・九十九里等も可能です。

供花、散骨証明書込みの価格です。

天候悪化の時は前日に延期の連絡をいたします。

お車で来られる方は、近くの有料駐車場をご利用ください。


散骨風景
(法要船)
(船内)

お遺骨の粉末化 : 32,400円(消費税込)2ミリ以下に粉骨します。

骨壷処分代 : 2,160円(消費税込)

ゆうパックで送られ方もたくさんおられます。(※宅急便、宅配便は不可です。)

お骨を一部保管されるための小さい骨壷 : 1,296円(消費税込)



(小さい骨壷)


お遺骨の引取費用

実費になります。


キャンセル料

悪天候・機関トラブルなどの都合でこちらから日程の変更をお願いする場合もありますのでご了承ください。

一週間前 2日前まで 前日 当日
小型船 不要 10,800円 32,400円 54,000円
中型船 不要 32,400円 64,800円 108,000円
大型船 不要 64,800円 108,000円 162,000円

法的根拠

石原裕次郎の遺骨の一部を、彼の愛した湘南の海に撒きたいという、
兄石原慎太郎の申し出は、当時許可されませんでした。
その後1991年に、法務省は散骨について、それが葬送のための祭祀(さいし)で、
節度をもって行われる限り問題はないとの公式見解を発表しました。
厚生省は、散骨のような葬送の方法については、墓地埋葬法では想定しておらず、
法の対象外である、と表明しました。
そして彼の一部の遺骨は後年海洋散骨されました。


著名人の散骨

最近では女優の沢村貞子さんの遺灰が、ご主人のものと一緒に相模湾に撒かれました。
作曲家のいずみたくさんの遺灰も相模湾へ撒かれました。
また、漫才師の横山やすし氏は、広島県宮島に、元エックスジャパンのヒデさんは米サンタモニカの沖に撒かれています。
ドリフターズの荒井注さんは、遺言どおりケアンズの海に撒かれました。
山本晋也氏は自分の遺体をアフリカのサヴァンナに置いて,豹に食わせたいと希望を述べています。
このように日本でも有名人の散骨が実行され始めており、今後も事例は増えると思われます。
本来釈迦の教えは、墓などに一切触れていません。
古くは淳和天皇(840年)が、人は死ねば魂は天に昇ってしまうのに、墓など作るから鬼物がとりついて、
いつまでもたたるのだと言って『我死せば、骨を砕いて粉となし、これを山中に散ずべし』と遺言し実行されました。
また親鸞は、死んだら浄土へ行く筈だから、残りの屍には何の意味もない。せめて遺体を海に還して恩返ししたいと言って『それがし閉眼せば、この身を鴨川に入れて魚に与うべし』と遺言しました。
海外では、ケネディジュニアの遺灰がマサチュセッツ沖に撒かれ、このニュースの後、土葬中心のアメリカで、
海洋散骨が増えています。
元駐日アメリカ大使ライシャワー博士の遺灰は、博士の遺言でサンディェゴ沖5キロの太平洋上に撒かれました。
インドのネール首相はガンジス河に、周恩来は揚子江に、アインシュタインはデラウエア河に、マリア・カラスはエーゲ海に、ジャン・ギャバンはブルターニュ沖に、それぞれ自然葬を選んで、地球のふところに還りました。


自然環境への影響

遺灰の主成分は、燐酸カルシウムであって、自然環境に対して有益ではあっても、有害ということはありません。


散骨の実際

火葬された遺骨は、大きさがさまざまであり、そのまま散骨するわけでは有りません。
2mm以下の細かな粒にして散骨するのが通例ですが、この作業は思いのほか簡単です。
遺骨は手でつかんでも崩れる状態ですが、実際は布の袋に入れたまま、金づちなどで軽くたたいて、
2ミリほどの目のふるいにかけ、残りを再び袋に入れてたたき、これを2~3回繰り返せば、きれいな粉末になります
(粉末状になった遺骨を遺灰と呼んでいます)。骨を砕くことに抵抗感のあった人でも、粉末化した後では大抵の方が、
故人とゆっくり話ができた、しみじみと思い出に浸れたなどと、遺族の手でやって良かったと感想を言われます。
またどうしても自分で粉末に出来ないという方は、依頼することもできます。


散骨の事例

日本では散骨は違法ではないかと解釈されていた期間が長く、1991年に始めて散骨の例が発表されて話題を呼びました。
現在までの事例はまだ1万件以下と推定されます。しかし、イギリスでは火葬した遺灰の60~70%が、芝生・花壇等へ撒布されていると言います。
このため火葬場では温度を上げて、ほとんど形を残さない状態まで焼ききるとのことです。


散骨の意思決定

故人が散骨を望んでいても、遺族がそれを許さない風潮もあります。
あくまでも故人の遺志と遺族の意思が同じで、かつ重要な親族からも支持されることが大切です。
このためには遺言で希望を遺すことも有効でしょうが、常日頃から関係する親族や、喪主となる予定の人との間で完全な合意を得ておくことです。


具体的散骨場所

自分で希望する場所が、親族や知人の所有地であって、散骨の了解がとれれば一番良いことですが、難しい場合は当社が推薦する中から選んでください。
全部のお骨を散骨してしまっては、供養するのに寂しくなってしまいます。
そこでメモリアル用品を遺されることをお勧めします。


埋葬済みの遺骨の散骨

すでにお墓に納めてしまった遺骨も散骨することが出来ます。散骨することは改葬にはあたりませんから、行政上の届け出や改葬許可は必要ありません。
霊園やお寺には遺骨を自宅に引き取りたいと申し出ればよいのです。お寺等ではこれを拒否することは出来ません。


散骨実施証明書

当社または当社の委託機関から、散骨(自然葬)実施証明書を発行致します。
これには、故人の氏名、出生日、死亡日、散骨年月日、散骨場所の他、希望があれば其の他本人に関する記述を書き込み、 同時に当社でも記録を保存します。


役所への届け出や火葬について

死後7日以内に、死亡地の市役所や役場に、死亡診断書(事故死などの場合は死体検案書)を添えて死亡届を出します。
同時に火葬許可の申請書も提出し、火葬許可証を貰います。
区民葬や市民葬を希望する場合は、その旨申し込めば費用が安くなるところがあります。
火葬許可証を持って火葬場に遺体を運びます。
火葬が済むと、火葬場で火葬許可証に必要事項を記入し、ハンコを押して返してくれますが、大抵は骨壷の中に入れてくれるようです。
ここまではすべて葬儀屋に委託することもできます。
遺骨を持ち帰って散骨にするまで自宅等で保管して置きます。
自宅に置くのが抵抗がある時は一時預かりする事も可能です。


葬儀について

人が死ぬと一般的に通夜、葬式、告別式、火葬、納骨等が行われますが、前項で述べた行政上の手続以外、故人を悼む方法や儀式は本来自由です。
各人の死生観や宗教観、価値観などをもとに独自に実行すれば良いのです。
散骨に先立つ葬儀を業者に委託する場合は,費用や葬儀プランをあらかじめ葬儀屋にしっかり話し、望み通りの葬儀ができるように頼んで下さい。